今週末の休みにが遊ぼうと言って来た。
別に珍しい事じゃないけど、何かが引っかかる。
気になってても、どんなに考えてもあたしに検討もつかない。







当日解るだろうってその程度に考えてた。










<心変わり>


























休日に何で学校なんか行かなきゃ行けないんだろ…。
正直その程度にしか思ってなかった。
がどうしても行きたい場所があるとか言うから、あんまり何も考えないでOKしちゃった。
それがいけないのかな…。

























に連れて来られたのは、昨日も制服着て通ってた氷帝。
なんでまた…。
しかも、今日はテニス部の合同練習とか何とかで他校との交流試合。
…忍足がいる。
見たくなくて、見ていたくて、そこから動けなかった。



























「ねぇねぇ、氷帝のコ?」

後ろから声を掛けられて隣にが居ない事に気付いた。
慌てて振返るとオレンジ色の髪の毛の長身の男の子。

「そ…だけど」

「ラッキー可愛いコみっけ♪」

気付けばあたしの手掴んでて、放してくれなかった。

「俺、千石清澄!キヨって呼んでね」

にっこり微笑まれてその笑顔がキラキラしてて、初対面なのに嫌な気がしなかった。

「…デス」

行き成り自己紹介されてつられちゃった。





面白い人…これがキヨの第一印象。







その後同じ学校の人に呼ばれて居なくなったキヨ。
あたしもを探しにウロウロしてると、テニスコートの前でと会えた。
はテニス部を見に来たみたい。






























って、忍足君好きでしょ?」

唐突にに聞かれて正直吃驚した。

「見てれば解るよ」

驚きの余りに声の出ないあたしの顔を見て、言いたい事を悟ってくれた。
確かにとは長年の付き合いだし。
気付かれて当たり前なのかも。

「ナイショね」

照れ笑いなんだか、苦笑いなんだか解らない笑顔をに向けた。

「…忍足君にも黙っとくの?」

チクリとした。
動けないあたしに突き刺さる位。

「………」

何も言えなくて黙り込んじゃって空気が少し重かった。































「あれ?ちゃ〜ん!!」

そんな空気を吹飛ばしてくれる位明るい声で名前を呼ばれた。
さっき話し込んでたキヨの声。

「キヨ…如何したの?」

ホント元気な声…何処となく芥川君に似てるかも?

「んー、姿が見えたから」

何でだろうね…キヨの言葉は落ち着く。
さっきから色んな人に話し掛けてるって言うのは解ってるのに。
何か温かい。





























暫くとキヨと三人で話してたらキヨがまた呼ばれて行ってしまった。
もテニス部を見るのに満足したのか、お茶でも飲みに行こうって事になった。
学校の近くのファーストフードに向かった。



























、キヨ君の事好き?」

「え?」

が唐突喋りなのは今に始まった事じゃないけど、今日はホントに唐突過ぎだよ。

「何急に」

「最近あんまり笑わないのに、キヨ君の前では普通に笑ってたから」

はちょっとした事にも気付くから怖い。
勿論良い意味で。

「解んない…でも落ち着く」

「…そか」


































きっと、忍足の事も忘れられるよ。





















忘れられる…。


























2007/7/1
スランプながらも曲を聴いたら書きたくなった話。
まだまだ手探りで結末も漠然としてるのに、今回は長くかけた♪
キヨが出て来たのも行き当たりばったり…(汗
でも、キヨが出て来たらスムーズに書けた(笑
次の話はどうしようかなっ♪