<はにかみgame 後編>
何でこんな事になってんのかとか自分でも上手く填められた気がする。
「ほな2・2でダブルスしよか」
乗ったからには抜けられない。
あたしのプライドの為に。
「グッパで分ける?」
は嬉しそうだし、忍足はニヤニヤしてるし…。
やっぱり間違えたかも。
「「グッパ」」
言ってるのと忍足だけだしさ。
「嘘〜」
「何でや」
「…」
「は?」
余りにも有り得ない様な組み合わせ。
「何ではあたしとじゃないの?!」
「ちょぉ待て」
「……」
「決まった事に文句言うんじゃねぇよ」
取り合えず結果はあたしと忍足、と跡部…。
…珍し過ぎでしょ。
「この試合は肩馴らしやで」
最後の組み合わせで罰ゲームをするらしい。
「罰ゲームって何すんの」
「そんなん勝ったペアが決めんねん」
って事は、負けたら何があるか解らない…。
んで、負けたペアに拒否権はないと?
「始めよv」
先攻は・跡部ペア。
なんか跡部とペアになったらミス出来ないな。
「じゃ行くよ」
卓球って苦手なんだよね。
広いスペースって訳じゃないし、何より今回はダブルスだし。
「行ったで、ちゃん」
忍足は声掛けてくれるからまだ良いけど。
「ずるいよ侑士!」
「跡部のがずるいわ」
なんか試合しながら喋ってるし。
しかも敵同士で…。
「とペアが良かった…」
「おい、取れよ」
そう言えば跡部が無口なのってと仲悪いから?
「、何で俺って言うてくれへんの?」
また修羅場?!
もうイヤだって。
「あたし跡部とペア組み直すわ」
には悪いけど忍足怖いから、眼が。
気を取り直して再びゲーム開始。
さっきので結構時間掛かったからこのゲームで負けたら罰ゲーム。
「行くよ」
「来たで」
「はいはい」
何だかんだ言って息ピッタリだし楽しそうだし。
最初からこのペアで行けば良かったんじゃないの。
わざわざグッパしなくても。
「跡部お願い」
「任せろ」
ってこっちはこっちで何気に息合うし。
つか負けたくないからね!
「勝つのは俺等や」
「当たり前!」
「あたし等に決まってんでしょ」
「俺様に勝とうってのか?アーン」
跡部、あんた何気なくインサイト使ってるから。
…長い長い試合は終わったわ。
真剣にやってたあたしって一体…とか思ったよ。
「つか跡部、あんた負けないんじゃないの!?」
負けたのはあたし等。
「卓球はやった事ねぇんだよ」
やった事ないのにここまで出来んのかよ、ムカつくヤツだな。
「さて罰ゲーム」
「罰ゲームどんなんにしよか、」
楽しそうな顔してまぁ…。
変な事にしたらの友達辞めてやる。
「で決まってんのか、罰ゲームは」
跡部が潔い…。
何かありそうで怖い。
「「決まってるで(よ)」」
ニヤニヤしてやがる…。
あ…イヤな予感。
何であたしが…。
有り得ない。
馬鹿じゃないの?
何であたしがッ??
「何で…」
信じられないって言うか、信じたくないって言うか……。
「ブツブツうるせぇ」
何でこいつは平気なの?!
「と忍足…ブッ潰す」
ギャラリーは多いわジロジロ見られるわ。
最悪……。
派手好きな跡部は良いかもしれないけどさ。
「あたしはイヤなんだって。跡部みたいに注目されるのって」
「も大分人気あるし目立ってるよ」
は要らん事言うけど、それも苦手に入るんだっての。
「、何であたしが跡部と手繋いであんた等とダブルデートしてんの…」
罰ゲームは受けるって言ったけどこれは罰ゲームなんかじゃないっしょ。
「罰ゲームやって言うてるやん」
「アホかお前」
有り得ない。
跡部と手繋いでダブルデート…。
女子の虐めがどんなんだか知らない阿呆は嫌い。
「の馬鹿ぁ!」
半ば八つ当たりだけど集団で動く女子の虐め程恐ろしいものはない。
反撃すれば目撃者が多くて悪者にされる。
「あたしの人生終わった…」
跡部ファンが総勢500人を軽く越えてるらしいから、その500人を敵に回したのと一緒………。
「あ?不満でもあんのかよ」
跡部は顔は女顔で美人だけどさ、滅茶苦茶良くない噂聞くし。
ま、あくまで噂だけど。
「危ねえ、こっち来い」
……へ?
跡部が車道側に来てあたしの事かばった?
「何マヌケ面してんだよ」
何か優しくない?
「や、何でもない」
意外。
跡部って俺様ナルシーじゃないの?
「跡部君ちゃんとやったかな?」
「さあな〜、せやけど跡部がちゃん好きとはなぁ」
これを仕掛けた当事者達は微笑ましい光景を見てた。
「はにかみゲームは大成功?」
「かもなぁ」
修学旅行に行く前から決まっていた計画。
跡部がと話さなかったのは、バレてたかららしい。
弱みに付け込んだって事。
の得意とする…ね。
「跡部、これ何時まで続くの?」
「…お前が俺を好きになるまでだな」
何でこんなクサいサムい科白言えるかね。
聞いてるこっちがハズいって。
「一生手繋ぎっぱか…うざいな」
ふぅって業と軽く溜息吐いたら跡部が怒るかと思ったんだよね。
そしたら…
「お前は俺の事嫌いか?」
とか予想もしてないってそんな返事。
「嫌いっつーか苦手っつーか」
早く諦めて手離せよとか思ったらさぁ余計に強く握って来て…。
「なら離さねぇ」
「は?」
何言ってんのコイツ。
しかもも忍足も居ないし。
何時の間に何処行ったんだよ、あいつ等。
「未だ見込みはあるって事だろ?」
「いや有り得ない」
コイツのペースに填められるとろくなめに合わない。
「つか何を気に入って告ってんの」
ホント何言ってんだろ跡部。
「俺はモテるのにお前だけは俺に好意を持たない」
だからだ。
って胸張って言われても良く解らないし。
「意味解んないから」
「だから必ずお前を落とす」
「だーかーらッ!それがハズいっての!!」
何でそれが解んないかな!
周りにと忍足はいないけど、他に人は居るんだって。
目立つのは嫌いなの!
「俺様と居る限り目立たないなんて不可能だな」
だから手離せよ。
繋いでんのハズいんだよ。
「あーもう解ったから離せ」
此はもうあたしが折れるしかない。
「なら今からお前は俺の彼女だな、」
まぁそう言う事に…って何で。
「名前呼び捨てなんだよ」
おかしいでしょそりゃ。
「あ?彼女なんだから当たり前だろ」
俺の事も名前で良いぜって、誰が呼ぶか。
「跡部取り合えず手離せ」
跡部って呼んだのに。
「名前呼んだらな」
コイツ…。
絶対業とやってる。
んでもって嘗めてやがる。
「…………景吾」
「さんきゅ」
何か、んな笑顔で…。
そんな事で氷帝の帝王が……。
何か…調子狂うなぁ。
「」
「何…ッ」
ちょっと、今の何?
「ふ」
おい!
「ふ、じゃねぇよ」
あたしのキス奪うんじゃねぇよ!
しかも付き合う気ないっての。
「回るぞ」
「だー、手離せ〜!キス返せ〜!付き合わねぇよ!」
半分以上引きずられてるし。
あたしの修学旅行は卓球の罰ゲームで狂った。
跡部の彼女になったらしい。
「ま、ちょっとカッコ良かったし…ね」
と言う訳で後編でした。
昔の書き方に戻すと会話が多くなりますね…。
学園物を書くのはテニプリが楽です。
最遊記で学園物は書けないんで。
頭で構成中の次の話も学園物だ…。
つか早くLiver trialを完成させなきゃ(汗
2005/08/10