<銀髪>









急に手を引かれたから何も持たずに来ちゃった…。
しかも気付けばテニスコートに連れて来られた。
テニスコートなんて初めて来たんだけど。
そう言えばブン太もテニスしてるとか言ってた気が…。
良く知らないけど。

「此処にいんしゃい」

連れて来られたのは多分部室。
意外に汚いんだね部室…有名な運動部らしいから綺麗なイメージがあったのに。

?」

「あ…うん」

…ってか何で連れて来られたの?

「ねぇ、何で此処に連れて来たの?」

テニス見せたいなら部室じゃなくてコートとかフェンスの外だし。

「それはの…」
























「無理」

「それは無理じゃ」

何言ってんのこいつ?!

「嫌だってば」

「聞こえんのぅ」

ニヤニヤニヤニヤ厭らしい笑いして!
何なの一体。

「まあ座りんしゃい」

無理やり机の前に連れて来られて椅子に座らされた。
軽くお尻ぶつけたよ…痛い。







ガチャッ







「…誰だ?」

ドア開けて入って来た禿にいきなり誰とか聞かれても困るんだけど…。

「俺のクラスメイトじゃ」

珍しいって顔してあたしの事をジロジロ見る禿。

「仁王の、か?」

あぁ、そう言えばこの銀髪の人は『仁王』って名前なんだっけ…。

「待たせたね仁王」

ドアの音とか聞こえなかったんだけど、何時の間にか中性的な顔付きの人がいた。

「おぉ幸村」

「この子が仁王の言ってた子かい?」

…この場合あたしよね??
彼の言ってたって言うのって………。

「そうじゃ、マネージャー」

やっぱり?!

「…うん、良いんじゃないかな」

「待って待って待って!!!!マネージャー志望なんかしてないから!!」

何であたしがいきなりテニス部のマネージャーになんなきゃいけないの?!
って言うか、この人部長って事でしょ…何考えもしないで頷かなかった?!
どう考えても可笑しいでしょ!!

「そうなの仁王?」

「照れ隠しじゃ」

「どんなタイミングで照れ隠しなの!」

唯一話を聞いてくれそうな禿はあたしに同情の眼差しを送るだけ。

「じゃあ今日は部活の見学だけして貰おうかな」

勝手に話進んで行くし…。

「マネージャーとしての仕事は明日からね」

にこやかにそんな事言われて断れる訳ないじゃない…。
だって…目だけ笑ってなかったし!

「ちょっと何考えてんのよ!!」

「別に何も?」

ム カ つ く ! !

「あの!あたしマネージャー志望してませんから」

勝手にこんな所連れて来てマネージャーやれとか有り得ないじゃない!!


























あぁ…初期設定じゃ3話前後にするつもりだったのに…。
絶対5話以上になりそうな予感(汗
しかもしかも、使いたい科白使えないかも!!!(滝汗
ヒロインの口調が変わって来てるのは気の所為じゃないです(笑

2007/08/24