「いったぁ…、ごめんなさいっ!」
あいつと初めて会った時、あいつはこう言った。
危なっかしく、あいつはぶつかって来た。
その後見せた笑顔。
それから、俺はあいつと良く会う様になった。
昼、町を歩いていても、互いに約束でもしたかの様に出会った。
俺等は、確実に同じ時間を同じ場所で過ごしていた。
俺が喋らなくても、あいつが喋るし、あいつが寝てても俺が居た。
何か決定的なものがあった訳じゃない。
ただ、何時の間にか俺等は同じ時を歩み始めていただけだ。
それとも、気付かぬ内に通り過ぎてしまったのだろうか。
俺はあいつを呼ぶ。
あいつは振り返って微笑みながら、
俺の名前を呼ぶ。
俺の中で眠るたった一つの輝き。
瞳に宿る光は俺だけに向けられる。
そこに映る俺は、永遠で…。
俺は永遠に届かない場所へ、
あいつは俺とは別で。
俺の声はあいつにはもう届かない。
あいつの声は俺に届かない。
俺はあいつの前で…。
あいつは俺の事を……。
俺等は、あの時から別々の道を歩かなければならなかった。
どんなに望んでも、どれだけ願っても、俺等は、一緒に居られない。
「」
ずっと傍に居た。
一番近くに、俺が居た。
これからも変わらず隣に居てやりたい。
だから、
だからもう、
泣くな
の傍にこれからも居る。
だから泣き止め。
おまえは何時も笑ってりゃ、良いじゃねぇか。
泣くなよ、。
初めて逢った時に見せたあの笑顔が懐かしい。
あの笑顔が
あの笑顔を取り戻し、何時も笑ってろ。
………
コメントは控えさせて頂きます。
皆さんがどの様に受け取ったかは知りたいもんですけど。
って事なので、感想を下さい。